
発行日:2026年6月1日
定価:1,100円(税込)
● 食とギフト
● ペットとの外出が広げる 新たな雑貨需要
● 福岡ギフト・ショー2026/福岡プレミアム・インセンティブショー2026 最新情報紹介
● 第139回中国輸出入商品交易会(広州交易会)徹底リポート
● ついで買い
● 伝統と革新
毎年6月号の恒例企画である「食とギフト」。
ギフト流通業界において、食品、そして食ギフトへの注目がますます高まっている。
食を贈ることは、味を届けることにとどまらない。土地の記憶、つくり手の思い、売り場で選ぶ楽しさ、そして受け取る人の時間までを包む行為である。名店の品から、地域の逸品、手土産、法人需要、EC、店頭提案まで。食ギフトはいま、贈答のかたちを広げながら、新たな市場をつくり出している。
今回は、食に関わる有識者二人への取材を通じて、食ギフトの作り方、売り方を考える。また、昨年浅草に開店した地域の逸品を揃える新しい店舗、同じく昨年、新たな街に誕生した明治屋の店舗への取材から、食ギフトにおける店頭提案の現在地を探る。
あわせて、9月2日~4日に開催される第40回グルメショー秋2026の注目出展社である愛媛海産、三英商会、静風、NORTH、梅香堂を取材。多様な企業の取り組みを通じて、食ギフトの現在地と、これからの可能性を追った。
食ギフトはまだまだ伸びる。
ペットを連れて外出することは、もはや特別なものではなくなった。飲食店やショッピングモール、さらには旅行やペット特化型イベントに至るまで、外出先は広がっている。特に犬との外出需要の高まりは顕著だ。
背景には「ペットの家族化」による社会的なペットの位置づけの変化に加え「ペットツーリズム」の盛り上がりがある。自治体や企業によるペット同伴施策の推進、交通機関・宿泊施設の受け入れ拡大なども進んでいる。
こうした環境整備に伴い、ペットとの外出に伴う様々な消費が生まれている。本特集では、とりわけ雑貨需要の拡大に焦点を当てて紐解く。
レジ前提案やついで買いのアピールを含めた非計画購買訴求は、流通業にとって重要なMD戦略となる。一方で、慣例・フォーマルギフトを中心としていた時代のギフト戦略としては、なかなか取り組みにくいテーマでもあった。
しかし、普段の生活の中で感謝の気持ちや労りの思いを届けるプチギフトやカジュアルギフトが広がる中で、その重要度は増している。買うつもりはなかったが、目に入った瞬間に「あの人に渡そう」「家に持って帰ろう」と考える。その時、予定されていなかった小さな贈与が生まれる。
それは、大量生産・大量消費の時代を経て、消費者があらかた必要なものを手に入れてしまった後に、流通業が求め続けてきた新しい需要の創造であるとも言える。
今回は「非計画購買」の歴史と実例をふまえながら、DX時代の「ついで買い」の可能性、そしてその中にある小さな贈与について考えてみたい。